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進化の賜物?

人はなぜ美を求めるかも、なかなか重要な課題である。これについては、最近、社会心理学者が、ネオダーウィニズムの立場から生物学的に解き明かそうとする試みがある。突然変異と適者生存の組み合わせで、気の遠くなるような年月をかけ、人類は進化を遂げてきた。それに分子遺伝学の立場を取り入れたのが、ネオダーウィニズムである。突然変異によって生じたある形質が、その生物の生存にプラスなら、その形質をもった個体が栄え、その方向に進化は進むというわけである。これを美人(男女に限らず)に当てはめるとどういうことになるか。美人という形質は、配偶者選択に有利に働くことは間違いない。しかし問題は、その美人であることが種の存続に有利かどうかである。また、美人が生存に適しているということが、選ぶほうの大脳に配線、インプットされていなければならない。しかも進化の過程で、そのインプットされた個体が生存に有利でなければならない。こういう具合に、配偶者選択というプロセスを介しての男性と女性の相互作用を前提とした話になり、たいへん込み入ってくる。しかも問題は、なぜ美人が個体維持に適しているか、また種の保存に有利なのかである。このあたりから、どうも説明がこじつけ臭くなる。女性は若いほど、子供を産むチャンスが多い。したがって、若く見えるほど種の保存に適し、したがって配偶者として選ばれやすい。そこで女性の場合、魅力的な顔の特徴は、ベビーフェースであり、体形は胸や腰の豊かさとなる。男はと言うと、家族を養う能力が種の保存に繋がる。外で獲物をとってくる、今なら金を稼いでくるその能力を外見から推しはかると、前に述べた「男らしい顔」になるのではないか。彼らの主張を、ごくごく大ざっぱにまとめると以上のようである。一つの考えとしては面白いが、僕はダーウィニズム自体に納得できない面があるので、これ以上は深入りしないでおこう。
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