男女を問わず、思春期(13〜14歳)になると男性ホルモンの分泌がさかんになります。皮脂腺の活動もさかんになって皮脂(皮膚表面の脂質)がたくさん分泌され、脂っ気の多い肌になります。一方、理由はわかりませんが、思春期には毛穴の角質(皮膚のいちばん上にある層)が厚くなり、毛穴をふさいだ状態になります。そして、皮脂は外へ出られなくなり、毛穴の中にたまります。すると、毛穴の奥に棲んでいるアクネ菌(ニキビ菌)によって分解・変性され、チーズのような状態になります。これが「面飽」と呼ばれる、白く固い脂の塊です。ニキビは、白・黒・赤と俗称されますが、それは次のものを指します。「白ニキビ=白い面飽そのもの。黒ニキビ=面飽か毛穴から顔を出した部分にゴミが付着して黒くなったもの。赤ニキビ=皮脂が分解し、毛穴を刺激する物質を作って毛穴周辺の皮膚が赤くなったもの」。このうち、赤ニキビの炎症がさらに強くなると、白血球(病原菌を攻撃する血液成分)が患部に集まってきてニキビ菌と戦いを始めます。その結果、白血球の死骸がウミとなります。この程度のニキビは自家療法(自分で病気を治療すること)が可能です。もしあなたがサルならニキビは問題になりません。つまり、ニキビとは病的な状態ではなく、美容上の問題なのです。この状態がもう少し進むと、赤ニキビの頂点に黄色のウミをもっだ状態になります。これを膿庖といいます。このあたりまでで自家療法は限界です。この炎症がさらに進んで毛嚢(毛の栄養をつかさどる袋状のもの)の全体が化膿した状態を嚢腫といいます。名前のとおり、袋状になって中身はウミでいっぱいです。の嚢腫が治った跡がアバタなのです。ニキビの治療で大切なことは面飽の処置です。白ニキビや黒ニキビは洗顔や内服薬ではよくなりません。面飽を押し出すのが効果的です。赤ニキビも面飽を押し出してしまえばそれ以上悪化することはまずありません。ボールペンの芯で「面飽圧出器」を作り、これを使って面飽を押し出してみましょう(84ぺージの図参照)。ウミが出ると顔がすっきりします。また、過剰な皮脂を洗い落とすことも、とても大切なことです。普通の石けんで軽く、または石けんを使わずに過剰な皮脂を除き、1.5リットル入りのペットボトル2本分の水を洗面器に入れ、その中にミョウバン水の原液をペットボトルのキャップ1杯分入れて洗顔してみてください。肌が酸性になり、引き締まります。ハッカ油を一滴加えるのもよいでしょう。なお、私の経験では、高価な基礎化粧品でトラブルが起こることが多いようです。極めて少ない例外を除いて、基礎化粧は自分の肌に合った濃度の美肌水で十分です。